元添乗員の国外逃亡旅行記

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チェコ・スロバキアの美都とハンガリーの大平原 ③ ~ブガツプスタ・カロチャ~

以前働いていた会社のツアーに両親が参加してきました。添乗をしたことのあるツアーとほぼ同日程なので今回は2人が旅したチェコスロバキアハンガリーの旅行記を代筆します。【旅行時期:10月初旬】

 

初秋のスカッとした陽気の中、バスはブダペストを発って南東へと下ってゆく。

 

 

走るにつれて、車窓からみえる風景には次第に民家や建物が少なくなってくる。

 

 

気が付くと、辺りには広大な平原が広がっていた。

 

青い空と緑の草原がどこまでも続いている。ドナウ川中流域に広がる、プスタと呼ばれる大平原にやって来たのだ。

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複数国にまたがって広がるプスタは、その大部分をハンガリーが占めている。中でも、ここブガツプスタはハンガリー随一の穀倉地帯となっていて、昔地理の授業でも習った記憶がある。

 

 

さて、ここでバスを降り、二頭立ての馬車に乗って田舎道を走っていく。

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長閑で爽やかな草原の中に立つ建物には、何やら馬のモチーフやグッズが飾られている。

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プスタと切っても切れない関係にあるのが、騎馬民族マジャール人である。

 

彼らはアジアを起源として遊牧を営んでいた民族で、9世紀頃この地へやって来た。現在のハンガリー人の祖先にもなった民族である。

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騎馬民族であった彼らは馬の扱いに非常に長けていて、プスタでは人馬一体となった彼らの馬術ショーを見ることができるのだ。

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二頭の馬の背中に立ち、土ぼこりを上げて疾走する荒馬たちを自由自在に扱う様子は圧巻だ。

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馬と共に生きてきた彼らにこそ成せる技の数々。

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 荒々しくも凛とした姿に、草原の民の魂を感じた。

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ブガツプスタを発つと、バスは更に南下する。

 

都会から離れたカロチャの村にひっそりと佇んでいるのはハンガリー伝統の民家。

軒先に干されている赤パプリカが、なんだか日本の田舎の家に吊るされた干柿を連想させる。

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窓からは刺繍のディスプレイが。

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カロチャはハンガリーの伝統刺繍で有名な村である。カラフルでデコラティブなカロチャ刺繍は、かつて村の女性たちがエプロンやカーテン、民族衣装などに施していたものだ。

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伝統的な手仕事の素晴しさというのは、やはり万国共通だなと思う。

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本日の宿泊地は中欧最大の湖、バラトン湖の湖畔。バラトン湖はハンガリー随一のリゾート地である。

 

ホテル、HOTEL AZUR SIOFOKは静かな湖畔に立つウェルネスホテルだ。


Hotel Wellness Azur シオーフォ久、バラトン、ハンガリ

 

綺麗な水と空気に囲まれ、今夜はここで一泊する。

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夕暮れ時のバラトン湖はどこまでも広く、全てを包み込むように豊かな水を湛えていた。

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